大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和49(す)23 決定

主 文

本件管轄移転の請求を棄却する。

理 由

本件管轄移転の請求の理由は別紙のとおりである。

所論は、要するに、申立人は常習累犯窃盗被告事件について昭和四八年一〇月二

三日名古屋地方裁判所において有罪判決の言渡を受け、同月二四日名古屋高等裁判

所に控訴の申立をし、現に名古屋拘置所に在監中のものであるが、申立人が身柄を

拘束されているため、刑事被告人としての諸権利(憲法三七条等の権利)の行使を

著しく妨げられ、裁判所や裁判官に対する申述書の作成、その提出、証人との信書

の交換等が自由にできない現状にあり、申立人の被告人としての防禦の準備と将来

回復することの困難な損害を避けるため、ここに名古屋高等裁判所から東京高等裁

判所に管轄移転の請求をするというのである。

しかし、所論は、刑訴法一七条所定の管轄移転の請求をすることができる事由に

あたらないから、本件請求はこれを棄却すべきものとし、裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和四九年三月七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岸 上 康 夫

裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 藤 林 益 三

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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